会長挨拶

                 会長就任にあたって
                                    矢島基美(72期)

 本年6月24日開催の第62回総会において新役員選出が諮られ、役員候補者25名すべてが承認されました。その結果、本会第21代会長として正式に就任するところとなりました。その後、7月19日に新旧役員による引継ぎ会が開かれ、8月23日の第1回幹部会を経て、新執行部の活動がいよいよ本格的に始まります。そこで、新役員を代表して、ひと言、ご挨拶を申し上げることにいたします。

 本会は、上田高等学校同窓会関東支部を引き継ぐ形で今日に至っていますが、その時期を含めると、設立後65年を数えます。その意味では、同窓会組織としてそれなりの歴史と伝統があるといってよいように思います。とはいえ、伝統は、単に年月を積み重ねれば築かれるわけではありません。そこにつぎ込まれる熱い思いと、これを受け継いでいこうとする確かな意志がなければならないはずです。

 それゆえ、まずはこの場を借りて、本会の設立以降、久しくこれを支え、維持すべく努めてこられた諸先輩の、直近では近藤会長をはじめとする前役員の皆様方のご尽力に心から感謝いたします。それと同時に、本会を次世代に引き継いでいかなければならない責任の重さを痛感しています。価値観が多様化し、日々変化する社会にあっては、歴史や伝統のみで組織や団体を維持し、継承することが難しくなってきているからです。

 若い世代の方々が一人でも多く、本会の活動に関心を寄せ、世代を超えて参画してもらうにはどうしたらよいのか。それが、本会にとって喫緊かつ最大の懸案事項であるといえます。もっとも、それは「言うに易し、行なうに難し」の類の問題にほかならず、さまざまな知恵を出し合い、工夫を重ねつつ、倦まず弛まず取り組んでいくほかありません。そして、そうした取組は必ずや、本会の財政基盤を強化し、安定させていくことにもつながるはずです。

 本会のごとき任意団体の活動はいうまでもなく、会長の一存でどうにかなるものではありません。とりわけ私の場合、本会にかかわる活動経験が限られており、それだけにより一層、皆様のお力添えをいただくほかございません。幸いにも、新役員には有能な人材が揃っていますので、十全なるコミュニケーションのもと、ワンチームで臨んでいきたいと思っています。皆様のご理解とご協力のほど、どうぞ宜しくお願いいたします。

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