鶴岡慧子監督「まく子」が完成3月から全国公開、舞台あいさつやトークショーでPR

鶴岡慧子さん(105期)が監督した映画「まく子」が完成、3月15日からテアトル新宿を皮切りに公開された。

 「きいろいゾウ」など直木賞作家・西加奈子さんの小説を映画化。小さな温泉街に住む小学5年生の少年・サトシが、転入生の不思議な少女コズエとの思春期の切ない初恋を軸に、家族を愛しながらも浮気をしてしまうサトシの父親、それを知りながら明るく振舞う母親、訳ありの親子など、小さな町のどこか不器用な人々を温かく描いた。

 主役のサトシ役の山崎光、コズエを演じる新音(にのん)のほか、の父親を草 彅剛、母親を須藤理彩。

 サトシが不思議な言動のコズエに戸惑いつつもひかれていくさまを、大人になることに抵抗を感じつつ互いの出会いで変わっていく思春期の子供たちの成長に寄り添い、長回しを多用して優しい眼差しのカメラワークで描いた、大人たちの心に響く作品。

 完成披露上映会は2月20日に東京のシネ・リーブル池袋で行われ、主演の山崎、新音(にのん)、草彅剛さんらほか鶴岡監督が登壇し、作品の見どころなどを紹介した。  23日には、池袋・西武百貨店の池袋コミュニティ・カレッジのセブンシネマ倶楽部、「まく子」の新作トークショーも催された。鶴岡監督と、大ベストセラ―「漫画 君たちはどう生きるか」の作者である羽賀翔一さんをゲストに、それぞれの作品に込めた思いや、表現とその効果など語り合った。

編集長 本村龍生(69期)